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私はグローバル研究開発本部 薬事領域 開発薬事部に所属し、現在はワクチンや感染症治療薬の開発プロジェクトに携わっています。開発薬事部は主に以下3点の役割を担い、医薬品開発に貢献しています。
① 国内開発薬事戦略の立案
医薬品は、様々な法律や規制に基づき開発を進めていく必要があります。私たちは国内外の医薬品に対する法規制や医療環境を理解した上で、日本で可能な限り効率的で付加価値の高い新薬を開発できるような薬事戦略を立案することにチャレンジしています。
② 規制当局対応
医薬品開発は、承認・審査を実施する立場である厚生労働省や独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)などの規制当局とコミュニケーションを取りながら進めていきます。具体的には開発戦略の相談や治験開始に必要な手続き、審査中に生じた照会事項のやりとりや承認後の対応などがありますが、私たちはこれらの多岐にわたる対応事項の窓口業務及び米国本社を含めた社内調整を行っています。
③ 承認審査関連業務のリード
新薬の審査は承認申請に始まり、規制当局による審査を経て承認という流れになります。開発薬事部は承認申請資料の準備や当局との面談、審査中の照会対応等、承認審査に関わる業務のリードを行います。

自社の強みや面白さ

What do you think are some of the company's strengths and what do you interesting about the company
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MSDの強みは、幅広い疾患領域において豊富なパイプラインを有している点だと思います。私が入社したのは2014年ですが、この約7年間、毎年MSDの新薬が複数承認されるのを見てきました。新薬開発の成功確率が約3万分の1という話をよく耳にしますが、その数字から考えると、毎年複数の新薬上市ができるというのは非常にすばらしいことだと思います。MSDはこれまでに、いくつもの新規作用機序をもつ医薬品を開発し、医療の進歩に貢献してきました。また近年では、医療環境や技術の進歩に伴い、新しいモダリティの医薬品開発にも積極的に取り組んでいます。日々刻々と変化する環境に柔軟に対応し、革新的な医薬品開発に挑戦し続けられる環境は、非常に刺激的でやりがいを感じることができます。またこのような環境であるからこそ、様々なプロジェクトに携われる可能性があります。私自身、これまでに3つの疾患領域で複数のプロジェクトに携わってきました。幅広い医薬品の開発に貢献できることはもちろんこの上ない喜びですが、関係するプロジェクトが増えると、その分社内の色々な人たちと一緒に仕事をすることができます。様々な観点からの学びや気づきを得ることにより、自身を加速度的に成長させることができる環境だと思います。

難しさや必要な能力

Please explain about some of the challenges you have faced and the capabilities needed for the job
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医薬品開発は、様々な法規制やガイドラインに則り進めていく必要があります。また最新の医療環境や疫学をもとに、最適な開発戦略を構築することが必要です。これらの情報は膨大で、さらに日々変化していきます。これらの情報を正確に理解し、日々自身の知識をアップデートしていくことは簡単なことではありません。また、時にはガイドライン等が整備されていない、新しいモダリティの医薬品開発に挑戦することがあります。このようなケースでは前例がないため、会社も規制当局もどのように開発を進めていくべきか、明確な答えを持っていません。そのため、会社としてはサイエンスに基づく開発戦略を提案し、規制当局とディスカッションをしながら進めていく必要があります。技術や時間等の制限がある中で、どこに落としどころを見出して最適な開発戦略を構築できるか、という点が非常に難しいと感じています。
また医薬品開発は、人の命に関わる仕事です。そしてそれは様々な人達の、一つ一つの仕事から成り立っています。それぞれの仕事にミスがあれば、結果として患者さんに届けるタイミングが遅くなってしまう可能性もあると思います。そうならないために、私は不明点を残さず、正確に一つ一つの仕事を進めることが必要不可欠だと思っています。また、人と人のやりとりで仕事が成り立っているので、コミュニケーション能力も非常に重要です。自分の伝えたいことを正確に伝え、相手の意図するところを正確に理解するとともに、気持ちの良いコミュニケーションをとることで、良い仕事ができるのではないかと思います。

一日の流れ

Please tell us about your normal day routine
日によって仕事の流れは異なりますが、例としてPMDAとの対面助言がある一日の流れをお示しします。
8:00
出社
8:00~9:00
情報収集、メールチェック
9:00~10:00
会議
10:00~12:00
資料作成、メールチェック
12:00~13:00
お昼休み
13:00~15:00
PMDAとの対面助言
15:00~16:00
会議(対面助言振り返り)
16:00~18:00
対面助言議事録(日本語・英語)作成、米国本社への報告等
18:00
帰宅
22:00~23:00
米国本社との電話会議
MSDは勤務時間ではなく成果に主眼を置いた裁量労働制度を採択しており、始業・終業時刻、勤務時間を個人で決めて主体的に仕事を行うことができます。私は朝早めに出社して夜も早めに帰宅していますが、社員それぞれのライフスタイルに合わせた時間で仕事をすることができます。

キャリアステップ

Please explain about your career steps

私は2014年にCRA(モニター)として入社し、抗がん剤開発試験の担当者としてアサインされました。 約3年半、CRAとして仕事をしましたが、治験施設の立ち上げから担当施設のGCP実地調査、さらに担当品目の承認取得までを経験することができました。これらの業務の中で、CRAは院内の複数の治験関係者(担当医師、治験コーディネーター、治験事務局、薬剤部等)と治験の調整を行います。特にがんのような生命の危機に直面している疾患領域の場合、患者さんをはじめ院内の関係者は、命懸けで治験に取り組みます。私もそのような状況の中、一人の治験関係者として大きなプレッシャーを感じながら業務に取り組みました。この経験から、自分にできる限りのことを誠意をもってやり抜くことの大切さを学びました。
2017年の後半からは開発薬事部に異動しました。CRAとして仕事をしていた時は開発薬事部との関わりはほとんどありませんでしたが、入社時に開発本部各部署のローテーション研修があり、その際に開発薬事部の業務を学びました。早期の開発戦略立案に携われるという点で開発薬事部に非常に興味を持っていたので、開発薬事部への異動は私にとってチャレンジングでしたが、同時にワクワクするものでした。

MSDの印象は?

What is your impression of MSD?

入社前は「外資系企業」ということで、社内の雰囲気もピリピリしているのかと思っていましたが、全くそんなことはありません。社員のみなさんは穏やかで仕事ができる方が多く、非常に仕事がしやすいです。また上長や上層部の方々との距離感が近く、風通しが良い環境であるため、いつでも相談することができます。私個人としては、社内の雰囲気は「内資系企業」だと思っています。一方で、働き方や休暇制度については非常に柔軟な制度を取り入れています。先に述べた裁量労働制度に加え、在宅勤務制度、男女問わず取得可能な育児休暇制度、ディスカバリー休暇制度等、様々な制度が採択されています。個々人のライフスタイルに合わせて仕事の進め方、休暇の取り方が選べるというのは非常にありがたいことです。こういった制度面では、「外資系企業」であると感じます。ということで、MSDは内資系企業、外資系企業のいいとこ取りをしたような企業というのが私の印象です。

仕事のやりがいは?

 Please explain about the part of job you feel most rewarding
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やりがいは非常に大きいです。医薬品開発に携わる限り、自分の仕事が早期承認に繋がる可能性もあれば、逆に承認が遅延する可能性もあります。命を懸けて新しい医薬品の承認を待っている患者さんがいることを考えると、大きなプレッシャーを感じると共に、やりがいも感じます。CRAの仕事をしていた時は、カルテを通じて患者さんが回復していく様子を確認できることが何度もありました。カルテ上から患者さんの喜びを読み取ることができ、担当の先生やCRCさんと一緒に喜んだことを今でも鮮明に覚えています。CRAは開発職の中で最も医療現場に近い職種だと思いますので、このような何事にも代えがたい経験ができると思います。また開発薬事担当者としては、早期の開発戦略立案から承認取得までの非常に長いスパンで医薬品開発に携わることができます。規制当局との相談内容や開発戦略次第で開発期間を短縮できる可能性があるため、その点についてチャレンジすることに大きな意義を感じます。また、医薬品は開発戦略次第で販売後の使われ方が変わってきます。プロダクトの性質を見極め、医薬品としての価値を最大限に高めることも、私たちに課せられた使命だと思います。
MSDのミッションは「人々の生命を救い、生活を改善する革新的な製品とサービスを発見し、開発し、提供すること」です。このミッションを見るたびに、私は人々の命を救うために医薬品開発という尊い仕事をしているのだな、と実感します。これからも初心を忘れることなく、情熱を持って仕事に取り組んでいきたいと思います。

人材育成については?

 Tell us about some of the talent development opportunities
provided by the company?


MSDでは若手、ベテラン関係なく平等に人材育成の機会が与えられています。若くてもプロジェクトの主担当にアサインされ、仕事をしながら業務を覚えていくことができます。最初はとても大変ですが、自分が主担当であるという自覚と責任を持つことで、加速度的に成長することができると思います。最初はもちろん先輩社員が付いてくれているので、自分一人で全てを背負い込んで、プレッシャーで押しつぶされるということはありません。周囲の助けを得ながら個々人が成長できるような環境が整っていると思います。
また開発本部では、国内学会への参加はもちろんのこと、加えて海外学会への参加も公募という形で行っています。海外の大きな学会へ参加することで、新たな知見を得るとともに米国本社の人々ともコミュニケーションをとることができます。さらに部署によっては米国本社を含む海外支社への短期留学プログラムを行っています。海外担当者との交流を深めるとともに、海外の仕事の仕方や考え方を学べたり、日本のプロジェクトや規制の状況をインプットすることができます。このような海外出張を含めた海外との交流機会は比較的多い環境だと思います。

チャレンジできる環境?

Is the environment at MSD Challenging?
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MSDでは、チャレンジすることは大いに受け入れられる環境であり、むしろ望まれていることだと思います。プロジェクトにおいては、前例がなくても適切な根拠と明確な理論に基づき、最初の事例とするべくチャレンジするということは良く見受けられます。MSDのビジョンは、「サイエンスと医療の最前線に立つヘルスケア企業へ。すべては、患者さんのために」です。最前線に立つために様々なことにチャレンジし、成長を続けていくというマインドが全社的にあると思います。
またキャリアという観点では、先に述べたJLPのみでなく、ジョブポスティング(社内公募)制度も非常に有用だと思います。人材を必要としている部署が社内公募をかける制度ですが、募集要件を満たせば誰でも応募することが可能です。視野を広げてチャレンジする意欲さえあれば、様々なことにチャレンジできる機会がある、すばらしい環境です。

現在の目標、チャレンジしたいこと

Current Goals and things you would like to challenge
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現在の目標は、社内で信頼され、頼りにされる開発薬事担当者になることです。今の仕事を始めて約2年半になりますが、知識や経験、ビジネススキルに不足を感じることが多々あります。そんな中プロジェクトメンバーや上長、周りの先輩方に助けられながら日々の業務に取り組んでいます。私の周りには非常に仕事ができ、プロジェクトメンバーや米国本社の担当者からの信頼が厚い先輩方が多くいらっしゃいます。そんな先輩方を目標に、少しずつでも日々着実に知識や経験を積み重ね、適切な根拠と明確な理論に基づき、開発薬事戦略の構築や審査対応に自信を持って取り組めるようになりたいと思っています。そして自身の担当品目の承認を取得し、チームメンバーと喜びを分かち合うことが今の目標です。
今後チャレンジしたいことは、外部環境への露出・働きかけです。医薬品の開発品目や医療環境は日々変化しており、それに伴い医薬品開発の規制も柔軟に変化していくことが必要だと思います。規制を変えるためには規制当局だけに任せるのではなく、業界団体等として必要な声を規制当局に届け、協議する必要があります。このような活動をするためには、まず社内で開発を進めるにあたり障壁になっている点や疑問に思う点を理解し、さらに何を根拠にどのように変えるべきか、様々な観点から検討する必要があります。将来的にはこのような活動を通じて、医薬品開発の環境をより良いものに変えていくことに貢献したいと考えています。

入社を決めた理由

 Reasons for joining the company

私が入社を決めた理由は、「開発パイプラインの多さ」と、「MSDの人の雰囲気」です。前者は言うまでもないですが、後者についても私の入社の強い動機になりました。入社前にMSDの人々と接する機会は、会社説明会と面接がありました。いずれも担当者の方々の雰囲気は穏やかで、特に面接では自分が話したいことを全て話せたように記憶しています。合格通知の連絡をいただいた時も、丁寧に面接官からの感想を伝えてくださり、温かい、誠意のある方々だなと感じました。こんな人達と一緒に働きたいと思い入社しましたが、実際入社前よりも入社後の方がMSDの良さを、より感じることができました。会社の印象や文化については前に述べたとおりですが、入社を検討されている方は是非、MSDの良さを直接感じてください。きっと、MSDのことが好きになると思います!

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