Onishi Hiroe

私の所属する事業開発・アライアンス部門では、日本の患者さんにとって未だ対処されていない医療ニーズを満たすため、他社とのパートナーシップを通じたライセンシング(権利供与)や事業提携の機会を積極的に模索し、事業開発プロジェクトを立ち上げ実行していく部門です。
日々の業務は、自社及び外部環境の分析、戦略的なオペレーションや財務分析、契約の交渉及び締結と多岐に渡ります
事業提携の契約が成立したら、その後は社内外のハブである「アライアンスマネジャー」として、当初思い描いていた内容どおりにプロジェクトが進むよう戦略的パートナーと良好な関係を構築していきます。仕事柄、新しい契約を締結する前後から、関係を構築しプロジェクトを定常状態に持っていくまでが最も忙しくなります。
事業提携は決まった型にとらわれず、パートナーのニーズも踏まえ、共同開発やコプロモーションなどあらゆる方法を視野に入れています。オープンマインドに、良い機会の可能性があれば柔軟かつ積極的に検討しています。これまでの成果からみても、MSDの事業提携やアライアンスプロジェクトは非常に活発に活動しており、多くの成功を収めています。

自社の強みや面白さ

What do you think are some of the company's strengths and what do you interesting about the company
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MSDは歴史が長く巨大な組織で、業務内容も多岐に渡りますが、これまで一貫して「人々の命を救い、生活を改善する」というミッションを実現しようとする強いカルチャーがあることが一番の強みだと思います。
特にMSDKKやグローバルのリーダーと働くことを通じて、いつも判断基準の奥底にある共通した行動規範とその賛同を感じ、その意味を理解しました。ミッションに対する深い理解とそれに伴う強い一体感は、業務内容が多岐に渡る会社で国境や部門の壁を越えて仕事をする上で、基盤となると感じています。
もちろん、パイプラインが豊富であることも製薬会社としての大きな強みですが、時の流れによりトレンドが変わりますし失敗も成功もあります。巨大な組織を運営・維持していく上でのビジョンやミッションは、ビジネスを成功させるための大前提であり、根本にあるものだと思います。

難しさや必要な能力

Please explain about some of the challenges you have faced and the capabilities needed for the job
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事業提携は会社にとって大きな決断です。医薬品は複数のの国や地域で生産・販売されているため、時に日本のMSDだけでなくグローバルの意向も確認しながら、会社の戦略を十分理解する必要があります。
また相手(パートナー)がいてこその事業提携ですので、提携先のビジネスニーズや市場の動向を踏まえ、柔軟にアイデアを提案していくことが必要です。
他社と提携するということは、当初は自社でやっていた(もしくはやろうとしていた)ことの流れを変え、別な方策を取ることです。通常と違うことをやろうとすると、思ってもいなかった問題や新たな課題も出てきます。アラインアンスマネジャーはそのような兆候をいち早く察知し、クリエイティブな問題解決策を部門横断的なチームで協力して探し、迅速な解決へと導くことが求められます。

一日の流れ

 Please tell us about your normal day routine
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社内やグローバルの関係者とのコミュニケーションに加えて、パートナー会社のアライアンスマネジャーと既存の契約関係でのやりとりや、将来提携するかもしれない企業の方との情報交換を行います。いつ誰とのコミュニケーションが多くなるかは、プロジェクトの内容や段階によって異なります。
コミュニケーションにあたっては、雑談も含めてよく話すことを心がけています。相手の人となりや気にしている事柄がわかっていると、いざという緊急事態や何か無理なお願いをしなければならないときでも、比較的スムーズに対応できると思います。
テレワークが続くときは、メールだけでなくチャットやコールも柔軟に使うようにして、タイムリーに意思疎通ができるように意識しています。
我が家は小さな子供が2人いる共働きです。家のことは夫と分担してやっていますので、仕事も時間や場所にとらわれず、隙間時間にメールを返したりプレゼンの準備をしたりなどもしています。テクノロジーを駆使して効率的に過ごそうと努力しています。
テレワーク時はちょっとした家事や、家族と話すことそのものが仕事の気分転換になります。継続的に続けていくには、仕事と生活を明確に線引きするというよりもむしろワーク・ライフ・インテグレーションが大事だと感じます。

キャリアステップ

Please explain about your career steps

時代がものすごいスピードで変わっていく中、こうあるべき!というかっちりとしたキャリアプランを固めることは難しくなってきました。遠い将来どうなるかということを精緻に決めて動くよりも、譲れない部分とフレキシブルにできる部分を定めた上で、風が吹いたときに最善を尽くせるようにするというPlanned Happenstanceの考え方が大事だと感じています。そのためには、業務上パフォーマンスを出すためのスキルを持ちながらも、未経験の分野にも積極的に挑戦したいと思っています。「T字型パーソン」という、一つの専門分野に長けながらも幅広い視野をもつ人材という言葉があります。私としては軸をどんどん増やしていき、π字型、複数の深みのあるスキルセットのあるComb(櫛)型…と横も広げていくスタイルをイメージしています。 掛け算で自分の強みを増やし、アンラーニングとリラーニングを繰り返しながら、自分のスキルセットや役割を都度見直していきたいと思います。

MSDの印象は?

What is your impression of MSD?

一人一人のリーダーシップ を重視することや、能動的に新しい一歩を踏み出すことを称賛することは、 私が入社前に持っていた製薬会社のイメージをいい意味で裏切ってくれました。部門によらず、多人数をを率いるトップダウンのリーダーシップというよりもむしろ、チームで広く組織としてより大きな成果を上げることが重視されています。
また、Ways of working というスローガンのもとに、行動規範を意識して刷新しようとしています。実験的に新しいことに挑戦すること、抱え込みから共有にシフトすること、誰かから教えてもらうというよりも自身で繰り返しラーニングしていくことなどです。
このような規範をもとに、「この資料は便利だからチームに共有しよう」「新しい気づきがあったからシェアしよう」と自分の日々の行動も少しずつ変わってきていると感じます。
業界に関わらず、フラットな組織や個としての学びや活動が重視されることは不可逆な流れだと思いますので、働き方を変えていくことそのものを意識して楽しんで進めていきたいと思います。

仕事のやりがいは?

 Please explain about the part of job you feel most rewarding
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事業開発・アライアンスマネジメント活動を通じて、パートナーシップの機会を最大限に活用し、MSDのポートフォリオの最適化に貢献できる仕事です。全社にまたがる部門横断的なプロジェクトをリードすることで、ビジネスを俯瞰的に捉え、前進させる上での幅広い知識・経験・スキルを身につけることができます。
パートナーシップは、片方だけでは難しいことを、共にタッグを組むことで新しい価値や明確なビジネスインパクトを創出することに意義があります。ゼロサムゲームではなく、新しくパイを作り出していくことにやりがいを感じています。パートナー会社は交渉相手というよりも互いに事業を推進していく仲間・調整者ですので、両者がその事業を通じて何を達成したいのか、というハイレベルな目標を、マネジメントレベルでも担当者の間でも、常にお互い念頭におくことを心がけています。

人材育成については?

 Tell us about some of the talent development opportunities
provided by the company?


私はJLP (Japan Leadership Program)という3年間のローテーションプログラムに外部から直接採用されました。
マネジメントからの定期的な指導やフィードバックを受けつつ、部門や役職を超えた多様な経験を通じて経営視点や戦略的思考を養うプログラムです。複雑かつ困難な課題に集中して取り組むことで、問題解決力や実行力、全社的な視野と人的ネットワークなどを向上させることが目的です。
人によってアサインメントは異なりますが、私の場合は1年目を経営戦略部門で、2年目をマーケティングで、そして3年目を今いるし様々なトライアンドエラーを通じて、人的ネットワークや自分の仕事スタイルをMSDの中で作りあげていくことができました。悔しい思いをすることや、会社に向かう足どりが重い日もありましたが、プログラムが終わった今では、振り返るとよい学びになりました。
これ以外にも人材育成のプログラムや研修などはとても充実しています。どんな機会においても主体性を重視しており、そこから何を経験したいのか・学びたいのかは自分で考えることが求められています。

チャレンジできる環境?

Is the environment at MSD Challenging?
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自分でどんなファンクションや専門分野でどう成長したいかについて、能動的に探して選び取っていけること、またそうした際に周りが助言やサポートをしてくれます。
これらの根底には、決められたことをこなすのではなく自分の成長を考えて実現することや、自ら設定した目標に自分で責任をもつという、一貫して主体性を重視する価値観があると思います。天から辞令が降ってくるというのとは180度違う考え方ですが、個人的にはこの捉え方がとてもフィットしています。
次のチャレンジの機会が得られるように、自分に求められているものを理解しアクションプランを合意すること、また希望するキャリアについて調べて、積極的に関りをもつことは自分の役割です。
また、育児・介護などの家庭の事情があったとしても、挑戦する意欲があればそれを後押ししてくれる環境です。私はJLPのプログラム中に第二子を妊娠・出産しました。プログラムを降りろと言われてしまうかも…と当初は心配になりましたが、役員の方々からの反応はとても暖かく、非常に驚きました。育児をしていてもきちんと成果を出すことやその意欲を認めてくれると感じています。

現在の目標、チャレンジしたいこと

Current Goals and things you would like to challenge
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異なる部門の人たちとクロスファンクショナルなプロジェクトや、他の国・地域の人たちと一緒に働く経験を通じて、どんなチームとも働けるリーダーシップをつけたいと思っています。製薬産業は国の規制や医療制度に大きく影響を受ける産業です。他の国・地域の状況を知ることで、日本の立ち位置や制度のユニークさを一歩引いて認知できると思います。
製薬産業も他産業と同様に、これから大きく変わっていくと思いますので、前例や過去の経験に捉われずに新しいことに挑戦しようと柔軟に考えています。

入社を決めた理由

 Reasons for joining the company

学生の時は薬学専攻でしたが、新卒では中央官庁で国家公務員をしていました。公務員の立場から製造業・知財などの産業構造改革に関わっていく中で、国家という枠組みを超えてグローバルに活動するビジネスの世界に興味を持ちました。重ねて、アメリカ留学を通じて、とくに関心のあったヘルスケア市場は自由市場である米国が世界をリードしていることも実感しました。そこで、もし製薬産業で働くとしたらグローバルカンパニーでの業務に挑戦したいと思いました。
また、アメリカで会った人たちはみんな、決まったキャリアパスや生き方に捕らわれず、フルパワーで仕事や学びをハードにこなしつつも育児も楽しんでいましたが、そのような友人や人生の先輩方に囲まれ、私も慣習にとらわれずにオープンマインドに挑戦したいと感化されました。
そんな中、MSDの面接では、多様性や成果を重視する環境であることを感じ、実際に仕事もプライベートも重視しながら中で活躍している当時の執行役員の方々と話すことができ、次のキャリアをここで積んでいきたいと思い入社を決めました。今振り返ってみて、その時の決断は間違っていなかったと確信しています。

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